学びの意義を探る:なぜ勉強するのか?

2024年2月25日 Vol.982
つばめ学院は埼玉県和光市にある「生徒を元気にする塾」です。
塾長の関口です。

今日は「なぜ勉強するのか」というお話です。
このテーマはよく見るもので、いろいろな回答があると思います。
今日のブログでは、「普通とは少し違う視点」でお話を書く予定です。是非最後までお付き合いください。

勉強はなんの役に立つのか

「なぜ勉強をするのか」
という問いに対する最も多い回答は、「勉強は◯◯の役に立つから」という形ではないでしょうか。

数学を勉強しておくと、情報技術を理解するのに役に立つから
英語を勉強しておくと、インバウンドをターゲットにするサービス業で役立つから
歴史を勉強しておくと、先の読めない今後の世界を予見するのに役立つから

大きくまとめてしまうと、「勉強すると将来の仕事に役立つよ」というお話です。
もちろん、このお話に私も大いに賛同しますし、大切なことです。

ただ、「中学生のころの私」はこういう話にあまり関心が持てなかったことも事実です。
今日は「中学生のころの私」が好みそうな回答をご紹介します。

国語の教科書を開いてみよう

東京書籍の中学2年生の国語の教科書に「学ぶ力」という文章が載っています。今度の学年末試験で試験範囲に入っているという子もいるはずです。
これは、神戸女学院大学の名誉教授である内田樹さんが教科書のために書いてくれた文章です。
私自身が内田先生の著作の大ファンなので、いまの中学生が羨ましいです。

その「学ぶ力」では、「学ぶ」ために必要な要素を3つ挙げています。(ここ、テスト出ます)
1.自分には「知らないこと」があるという無知の自覚
2.「知らないこと」を教えてくれる師をもつこと
3.師をその気にさせること
この3つの要素です。

今日のブログのテーマとしては、この「1つ目」の要素を使って説明します。

「なぜ勉強するのか」と問うこと考える

「学ぶ力」では、自分の無知を自覚することが学びの第一歩になると書いてあります。
私もその通りだと思います。
この自覚がないと、学びの入口に立つことができません。

このことを踏まえて、最初の疑問に戻ります。
「なぜ勉強をするのか」ということです。
この質問をする子の前提には、「私はその答えを聞くことで、それを理解できる」という認識があります。
自分が理解できなさそうな質問をすることは、普通ないですから。

しかし、勉強(学び)はそういう構造になっていません。
学ぶ前の人間が、「なるほど、学びにはそういうメリットがあるのか。じゃあ頑張ります」という構造ではないんです。
「とにかく学んでしまった人」は、学んだ結果として「こんなにも世界が広がった」と感じる。だから「勉強(学び)は大切だよ」と伝えているのです。
学ぶ前の人には「それ」を理解することはできません。
できるのは、「そこに何かがありそうだ」という雰囲気を感じることです。

「なぜ勉強するのか」を問うことは大切です。
そして、その問の答えを求めながら学び続けてもらいたいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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