社会的つながりを深める教育:つばめ学院の取り組み

2024年6月11日 Vol.990
つばめ学院は埼玉県和光市にある「生徒を元気にする塾」です。
塾長の関口です。

ここ2週間、集中的に保護者面談を実施してきました。
そこで保護者の方々から、
「先生が授業前に話してくれる新聞記事やニュースが楽しいようです。」というありがたいご意見を頂きました。

今日はそのお話の根底にある「社会とのつながり」について書きます。

木材を運ぶ大工の話

大工さんが木材を肩に担いで運んでいる様子を想像してください。
この大工さんには実に不思議な現象が起きるのをご存知でしょうか。

「道具の体性化」という現象で、大工さんにとって木材がまるで身体の一部のように感じられるそうです。
もし、この大工さんが不運にも木材をどこかにぶつけてしまったとします。
この時、この大工さんの脳は、「身体の一部がぶつかった時」と同じような反応を示すそうです。

社会とつながる

私が授業前に社会の出来事を生徒に伝えるのは、この大工さんのイメージに近いのです。
生徒達には「いま取り組んでいる勉強が社会とつながっている」という事を実感してもらいたいと思っています。
「大人になったら数学なんて使わない」ということを言う人がいますが、それは「その人が使わない」というだけです。それでも、その人と数学は必ずつながっています。
すべての勉強がすべての人の生活につながっています。
つながっているのだけれど、そのつながりを意識できない人がいるだけです。

その痛みと喜びを「私のもの」に

イスラエルとパレスチナのガザ地区間の衝突は続いています。
この攻撃が始まった時に、私は教室の大型モニタでガザ地区を囲む壁の写真を見せました。
「みんなはさ、攻撃がきて危ないなら逃げればいいって思うかもしれない。でもさ、逃げられないんだよ。こんな壁に囲まれているんだからさ。」
そんな話をした時に、ある生徒が
「なんか、進撃の巨人みたいだね」とつぶやいたのが印象的でした。

生徒たちには、社会で起きている現象に反応できる脳をもってほしいと思います。
遠く離れた異国の悲しみを自分の痛みとして感じるてほしいのです。
もちろん痛みだけではありません。
社会でおきる喜びを自分のエネルギーに替えてほしいのです。

そのような「大きな脳」をもった若者達に次の社会を担っていってもらいたいと願っています。

最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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