受験に挑むお子さんを支えるために親ができること

2024年5月16日 Vol.989
つばめ学院は埼玉県和光市にある「生徒を元気にする塾」です。
塾長の関口です。

今日は「受験生の親」になったばかりの方に読んでいただきたい内容を書こうと思います。

先に結論を書きます。
もしお子さんが一生懸命努力したけれど目標に届かなかったとします。それでもその経験はお子さんにとって大きな意義があります。
これに共感していただければ、今日のお話は終わりです。

受験生の親が感じる不安

この時期に限ったことではないですが、受験生の保護者から
「ウチの子はどの高校にも受からないんじゃないか」
「こんな成績じゃ、◯◯高校なんて無理ですよね」
というご相談をよく受けます。
そういったご不安を持たれるのは当然のことだと思います。

一方で、そういった「親の不安」が受験生に不要なプレッシャーを与えてしまうこともあります。
成績や合格のことだけを受験生が意識してしまい、何をどうすれば良いのか分からなくなってしまうのです。
そもそも、成績アップや合格を簡単に狙って達成できるなら、誰も苦労しないわけです。

不要なプレッシャーの原因が「親の不安」であるならば、その不安を解消させることには大きな意義がありそうです。

私の不合格

私の話で恐縮ですが、ここで不合格の経験をお伝えしようと思います。

私が高校受験をしたときの第一志望は「明治大学付属明治高校」でした。
結果は不合格。明治大学付属に入れませんでした。

大学受験の第一志望は「東京理科大学」です。こちらは合格したのですが、実を言うと厳密な第一志望ではなかったのです。
東京の神楽坂にある「理学部」に行きたかったのですが、不合格でした。千葉の野田にある「理工学部」に合格したので、そちらに進学しました。

実は私は大学院の受験もしているんです。
東京大学、東京工業大学、東京理科大学の大学院を受験しました。東京工業大学と東京理科大学には合格しましたが、東大には落ちてます。

何が言いたいかと言えば、私は「第一志望」に合格したことがないんです。
しかし、それは私にとって「悪い過去」ではありません。
むしろ誇らしいとすら思っています。それは、「◯◯には合格できたから」という理由ではありません。

本当に不幸なことは何か

高校野球に青春を捧げる球児たちは最後に必ず負けます。
厳密には、「甲子園で優勝する学校以外の全員」です。
「負けて終わるならやる意味がない」という人はまずいないと思います。

受験も同じです。

人生のある時点において、「自分の限界を知る」というのは決してネガティブなものではありません。
むしろ限界まで力を尽くした自分を誇らしく思えます。少なくとも私はそうです。
だからこそ、受験生に必要なことは「自分の限界まで力を尽くす」ということではないでしょうか。

「自分の限界まで力を尽くす」ために、大人が配慮すべき注意点があります。
それは、「限界まで頑張ってうまくいかなかった時の衝撃は大きい」ということを知っておくことです。
頑張ってうまくいかなかったら誰だって傷つきます。
そのうえ、「うまくいかなかったら責められる」と受験生が感じていたらどうでしょうか。
絶対に力を出しきれないですよね。恐ろしくて。

挑戦には「セーフティーネット」が必要です。
「力を尽くした結果」がどういうものであれ、すべてを受け入れるという愛情が必要です。
むしろ、「力を出し尽くせないなら、それが現時点の限界だと認め称える」というくらいの覚悟を期待したいです。
そういう親の想いに支えられて、お子さんは自由な挑戦ができるはずです。

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。