復習こそが学力を底上げする

2022年6月14日 Vol.941

つばめ学院は埼玉県和光市にある「生徒を元気にする塾」です。

塾長の関口です。

今日から埼玉県内では学総がスタートしました。中3生の運動部に所属する受験生達には悔いのない試合をして欲しいですね。

さてそんな運動部の子にも知ってもらいたいスポーツのお話から今日は始めます。

一流のアスリートに学ぶ

多くの一流スポーツ選手は「基礎練習」を非常に大切にしています。
野球のイチロー選手や松井秀喜選手が素振りを重視していたことは非常に有名です。
またゴルフの渋野日向子選手がパット練習を大切にするなど、一流のアスリートが基礎練習を重視している例は枚挙にいとまがありません。

一流選手をしてそうなのですから、素人にとっての基礎練習がいかに大切かは言うまでもありません。
多くのアスリートにとっての「基礎練習」とは基準つくりのようなものではないかと私は推察します。
日々、複雑な技に取り組むなかで、少しずつずれてしまった感覚を元に戻したり、ずれを認識するためには基礎練習は非常に重要な意味があるのではないでしょうか。

勉強にとっての基礎練習は「復習」である

では勉強にとって「基礎練習」にあたるものが何かといえば「復習」です。
すでに方程式も連立方程式も学習した子が、あえて「正負の数」の計算演習をする。
ああ、そうか。と確認をしながら、符号の付け方や分数の扱いを確認します。
分数の処理の仕方は「正負の数」と「方程式」では異なります。なぜ違うのかを再認識しながらいろいろなパターンを解いていきます。

この過程はまさに「コンディショニング」とも言えるもので、単に「忘れてたら思い出す」というものではありません。
プロゴルファーが「パットはできるから練習しなくて良いや」とはならないのです。
できるできない、ではなく。「できる」がどの程度できるのかを確認するために練習します。

しかし、不思議なことに勉強の世界で「復習しなくて良いや」が起きます。
しかも生徒だけでなく大人にもそれは起きます。
「復習はだいたい分かっているから大丈夫」という過信です。 「大丈夫」と言いながら、私が任意に選んだ10問を全問正解できるかと言うと、その自信はなかったりします。
そのほころびこそが、今後の学習を積み上げる時のネックになるにも関わらずです。

数学の方程式で移項する時に符号ミスをする子が、2次方程式で困らないわけなないんです。
英語で現在形、過去形、進行形の使い分けが正確にできない子に、現在完了形を使い分けたり助動詞・不定詞を交えた表現を学ぶことは非常に負荷が高いのです。(というより、ほとんど何をやっているかわからなくなります)

復習とは「できるからやらない」という類のものではありません。
「できる」のレベルを更に高めるためにやるのです。
それはより理解を深めることかもしれませんし、より精度を上げることかもしれません。

この理由によって、復習を重視する子の成績は上がり、軽視する子の成績は伸び悩みます。これは塾の現場で私が見ている事実です。

夏期講習は復習のチャンスです

さて、夏期講習です。 学校の授業がストップする時期の季節講習は復習に最適の期間です。そして、最も期間の長い夏休みは「最大のチャンス」と言えます。

ここまで読んで頂いた方のなかには「なんだ、夏期講習前の営業か」と思った方もおられるこかもしれません。
確かにそう言われて「違います!」とは言いません。
ただ、重要なポイントが1つあると思うんです。
私がここに書いたことは真実です。
日々、塾の現場で見て感じたことや知ったことを書いています。嘘は書いていません。
ただ、「夏期講習前」という時期に書いた。ということです。
なぜなら、この時期に書けば夏期講習で復習の時間を多くとってくれるご家庭が増えるのではないかという極めて「打算的」な考えがあるからです。

私が生徒にお伝えしている言い方があります。
「予習はテストの点数を上げる。復習は志望校のレベルを上げる。」というものです。
通常期の塾の授業は「予習型」です。これは次回の定期試験の点数を上げるためのものと言えます。
他方、季節講習の「復習型」の学習は生徒の理解の土台そのものを強化します。 強化した土台のうえに新たな知識や技能が乗るのですから、以前よりも格段に効率の良い学習になる事は明らかな事です。

お子さんは復習を過小評価していませんか。

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

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