塾に支払うお金の対価

2022年2月28日 Vol.923

つばめ学院の関口です。 今日は塾とお金についてのお話です。

実は意外と真面目に語られることのないテーマではないかと思っています。なかには「塾にお金を払って勉強を教わる」と思っている方もおられるでしょうし、場合によっては「金で成績を買うんだ」と言うような方もいるかもしれません。

今日は「お金をもらう側」の私から見た、「塾に支払うお金の対価」についてお伝えしようと思います。私が全力でご提供しようと思う「価値」が伝われば幸いです。

「勉強する時間」

価値の1つ目が、お子さんにとっての「勉強する時間」です。最初にそっけない話で申し訳ないのですが、やはりこの要素は大きいです。塾に通っていただく事で「授業時間+宿題の時間」を強制的に勉強に向かわせることができます。 学力を上げる唯一の方法は「勉強すること」です。勉強する以外の方法で学力を上げることはできませんし、多くの生徒が苦戦していることが「勉強すること」なのではないでしょうか。そして、その「勉強」を強制するのが塾の大きな役割の一つです。

こう言うと誤解を招いてしまうかもしれないですが、「強制」といってもいろいろな方法があるんです。 当然ながら「怒る、怖がらせる」というような方法で強制することもあるかもしれませんが、つばめ学院ではそういった方法はとりません。(他でも、そんな塾は絶滅危惧種だと思いますが、、、) つばめ学院が理想とする「強制」は、「強制されている事に気づけない強制」です。私が「この子にたくさん勉強をしてもらおう」と思って方策をうった結果として、生徒本人が「自発的に勉強した」と思ってしまうこと、を目指しています。

その理想に向けた取り組みをお伝えします。

「生徒の成長に向き合うオーディエンス」

塾だけができる魔法のような価値の一つが、この「オーディエンス」です。 もしお子さんが定期試験に向かう時に誰も関心を持ってくれなかったらどうでしょうか。自分のためだけに全力を出せるでしょうか。ご両親はお子さんの試験結果に関心があると思いますが、それが「点数」に対する関心で終わっていないでしょうか。対価をもらうプロとして、私達は徹底的に生徒の成長と成果に「関心を持つ」ことをします。

「おうぎ形の弧の長さと面積は完璧だね!試験ではこの問題は全部とろうね。」 「直角三角形の合同条件を答えさせる問題が出たら、これは全部解答できるようにしようね。」 「一般動詞とbe動詞の区別はできるようになったよね。次回のテストでは、be動詞と一般動詞を混同するようなミスはゼロにしよう」 「頑張って過去分詞形をしっかり覚えられたから、今回の受動態の単元で過去分詞形は絶対に全て正しく書こうね。」

自分ひとりで試験に向かうのではなく、「見てくれる人がいる」という緊張感は生徒の成長を驚くほどに促してくれます。「その子が頑張ったかどうか」は必ずしも試験の点数だけには反映されません。

「これができるようになった」を生徒と共有し、「これは試験でできるようにしよう」と約束した人がいる。その事が本質的に大切なのだと思います。点数がふるわなくても「これはできた」に気付く人がいます。点数は良くても「約束が守れていない」と言う人がいます。そういう「見てる人」を全ての生徒が持つことができるのは塾の大きな価値ではないでしょうか。

「親の覚悟を引き出す」

最後にお子さんではなく、親御さんのお話です。

「塾にお金を出す」という行為は、お子さんだけでなく親御さんの変化も促します。 もし塾というサービスが「知識の授与」であるならば、それは少しでも安くその知識の授与が行われることが効率のよい取引になります。

これは果たして本当でしょうか。

例えば。和光市にも公営の「無料塾」があります。私は無料塾があることは素晴らしい事だと思いますし、営利企業であるつばめ学院の商売敵だとも思いません。無料塾には無料塾にしかできない事が確実にあるからです。ただし、「無料塾」でお子さんの学力を上げるには「力」がいります。誰の力か?それは親の力です。 もし、お子さんが「ダルい」という理由で塾を休んだとして、その塾が「無料」なのか「高額」なのかを想像して頂きたいのです。親御さんの態度(本気度)は、支払った金額に影響を受けるのではないでしょうか。

誰もがそうだと思いますが、「お金を払ったものには関心が強くなる」し、「タダで手に入るものに関心が薄くなる」という傾向があります。私にもあります。 「お金を払う」ということは「そこに関心を向ける」ことにつながりますし、「お金をいただく」ということは「そこに責任を負う」ことになります。その親御さんの「関心」と塾の「責任」がぶつかる緊張関係は、お子さんの緊張を生み出す要素になり得ます。

別の例を出します。 つばめ学院では毎回の授業のたびに「報告書」をお送りしています。私が書く報告書の場合で、毎回の授業ごとに200-300文字程度のコメントをつけてお送りします。2教科をご受講の場合は週に2回送られてきます。ご兄弟がいる場合には、2人分だと週に4回の報告書がそれぞれ200文字前後で送られてくることになります。そして、実に多くの保護者の方々が全ての報告書に目を通して頂き、お子さんの日々の成長に関心を持ってくれています。 しかしながら、この状況を「無料」で作れるかといえば、Noだと思います。それは報告書を「書く側」だけの都合ではないはずです。「読む側」として無料のサービスにそれだけの関心を持てるでしょうか。少なくとも私にはできません。

ぜひとも一度振り返って考えてみて頂きたいのです。

「なんのため」に塾にお金を払いますか?

最後まで読んで頂いてありがとうございます。

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